個人事業主の棚卸しには【Googleスプレッドシート】が超おすすめ


こんにちは、蕨東口すがやの三代目(野菜ソムリエ)です。

 

年も明けて、個人事業者にとっては確定申告の時期が近づいてきましたね。

年末の棚卸しはもう済みましたか?

 

確定申告のためにレシートや領収書の整理も大変ですが、この棚卸しもめちゃめちゃ面倒くさい作業の一つ。

以前までうちのお店では手書きでリスト作成の作業をしていたのですが、今年からPCを使ってリストを作るようにしました。

 

それまで3日間くらいかかっていた棚卸しですが、なんと仕組みを変えただけで、、、

棚卸し作業が
たったの1時間で完了!

世の中はITを駆使する時代です。

 

Google社が提供している、Googleスプレッドシートというオンラインソフトを使用することによって、

  • 計算作業の時短
  • ミスの軽減
  • 書面での書き出し

といったメリットを、なんと無料で得ることが出来ました!!

 

うちのお店のパターンですが、今回やってみた方法を紹介したいと思います。

 

そもそも棚卸しとは?

毎年の年度末(個人事業主の場合は12月31日)に棚卸しをしなくてはいけませんが、なぜ棚卸しをするかご存知でしょうか?

まずは棚卸しをする意味について、僕も備忘録として書いておきます ^^

棚卸しの意味

まず、【棚卸し】の意味を知りましょう。

ちょっと難しい言葉で説明しますと、、、

棚卸しとは

現在残っている商品(仕入れた物全て)の在庫を数えて、売上に対する商品原価を把握すること

です。

はい、難しい用語が入っていて、全然意味がわかりませんね ^^;

そこで簡単な説明です↓

棚卸しとは(簡単バージョン)

その年に仕入れた物の総額から、12月31日に残っている在庫の総額を引いて、実際に得た利益を知りましょう!

ということです。

ちなみに棚卸しで出た金額のことを、棚卸高(たなおろしだか)と言います。

 

棚卸しするもの

棚卸しする対象物を棚卸資産といいますが、飲食店の場合ですと、

  • 商品(仕入れて、直接販売できるもの。レトルトなどの加工食品)
  • 原材料(主に食材や調味料)
  • 半製品(お店で調理加工して、これから販売するもの)
  • 貯蔵品(消耗する事務用品や備品など)

などが挙げられます。

 

半製品などの原価が非常に出しにくいものは、税理士さんに相談した方が無難です。

例えば、【年末に作った、日持ちする煮込み(半製品)】の原価なんて、しっかりと計算するの難しいですもんね ^^;

 

なぜ棚卸しをしなくてはいけないの?

それではなぜ棚卸しをして、仕入れた総額から在庫の総額を引かなくてはいけないのでしょうか?

それは売上原価を出して、売上総利益を算出しなくてはいけないからです。

 

はい、また難しい言葉が出てきました ^^;

 

売上原価とは、期首棚卸高+仕入高-期末棚卸高のこと

売上総利益とは、売上高−売上原価のこと

 

なのですが、、、これも簡単に説明します ^^;

売上原価・売上総利益をわかりやすく

売上原価とは、、、

去年の棚卸高(去年の在庫の総額)

今年の仕入高(今年仕入れた物の総額)

今年の棚卸高(今年の在庫の総額)

簿記3級の問題で100%出てくる、「しーくり・くりしー」の部分ですね 笑

売上総利益とは、、、

今年の売上高(今年売り上げた総額)

売上原価(上記の式で出た金額)

実際の数字で例えてみましょう ^^

2016年の棚卸し総額(在庫総額)は20万円。

2017年1月1日から12月31日までにかかった、仕入れ総額は100万円。

2017年12月31日に棚卸しをして、在庫の金額は10万円。

2017年の総売上は500万円。

ということで、

  • 2016年(昨年)の棚卸高:20万円(期首棚卸高
  • 2017年仕入総額:100万円(仕入高
  • 2017年の棚卸高:10万円(期末棚卸高
  • 2017年の売上:500万円(売上高

となり、

売上原価 = 期首棚卸高(20万円)+仕入高(100万円)ー期末棚卸高(10万円)

売上原価 = 110万円

売上総利益 = 500万円 ー 110万円(売上原価)

売上総利益 = 390万円

となります。

 

このように、売上原価を計算して売上総利益を算出することで、年間の販売利益が出せるわけですね。

なんだかんだややこしくなってしまったのですが、この辺の詳細に興味のある方はぜひ調べてみて下さい ^^;

 

棚卸し作業にはGoogleスプレッドシートがオススメ

前置きがとっても長くなってしまいましたが、そんな面倒な棚卸し作業には、

無料で使えるGoogleスプレッドシートが超オススメです!

 

Googleスプレッドシートとは

Google社が提供するWEBツール。

機能はマイクロソフト社のExcelとほぼ同様で互換性もあります。

特徴としては、PC内にソフトをインストールするのではなく、WEBブラウザ(インターネットエクスプローラーやSafari)で使用出来る点。

作成したファイルはクラウド上に保存が可能で、xls・csvの形式や、PDFファイルとしても書き出しが可能。

また、逆にExcelで作成したファイルも読み込むことも出来ます。

 

その他にも、Wordと同等の機能を持つ「Googleドキュメント」や、パワーポイントと同等の「Googleスライド」もあります。

機能的にかなり細かい設定も出来るので、Microsoft Officeのソフトが無くても大丈夫と、個人的には感じています ^^;

 

棚卸表をGoogleスプレッドシートで作ろう!

棚卸の内容を書き出す表を棚卸表と言います。

  • 棚卸実施日
  • 商品名
  • 個数
  • 単価
  • 金額(個数×単価)
  • 備考

などを主に書き込むのですが、うちのお店では市販の棚卸表を使い、これらをずっとアナログにも手書きで作っていました。

 

手書きで作るデメリットとして、、、

  • 表を作るのが面倒
  • 書き込むのが面倒
  • 計算が面倒
  • 間違えたら消してやり直し

などなど、本当に面倒なことだらけです。

 

しかし、Googleスプレッドシートでこんな感じで関数を使って表を作ってしまうと、、、

棚卸し1
Googleスプレッドシート・棚卸し表の例

品名・数量・単価を入力するだけで、合計金額(棚卸高)を一瞬にして計算してくれます!

 

また、一度リストを作っておけば、翌年の棚卸しの時にも、少し手直しを加えるだけで済みますよね。

なによりも、計算を全て自動でやってくれるのが楽チンの極みです。

 

関数に関してはExcelと同様にsum(数列の足し算)くらいしか使いません。

難しいものではないので、少し勉強すれば誰でも出来るはず。

もうこれは、使わない手はないです!

 

そして作成した棚卸表ですが、、、

棚卸表には7年間の保存義務があります!!

なので、Googleスプレッドシートで作成した表をPDF形式でダウンロードして、印刷しておくと便利ですよ。

 

せっかくなので、僕が作った今年の棚卸表のフォーマットを共有しますね。

もし興味があれば使ってみて下さい ^^

年度を変えれば来年も、またその次の年も使えますよ。

 

個人事業主の棚卸しには【Googleスプレッドシート】が超おすすめ まとめ

ちょっと難しい説明も入りましたが、棚卸に限らず、ITを使って作業を効率化することはとっても大事だと思います!

手書きの美学というものも、もちろんあるとは思います。

が、そこに時間をかけるのであれば、単純作業には利便性を求めたほうが良いですよね。

 

特に今年、棚卸しをスプレッドシートにしてみて、3日かかったものが1時間で完了するのには感動しました。

もっと早くからやっておけば良かったって感じです 苦笑

 

最初は慣れないかもしれませんが、面倒に思わず、ぜひ試して頂ければと思います ^^

関連記事