こんにちは、蕨東口すがやの三代目(野菜ソムリエ)です。
日曜日の朝、「所さんの目がテン!」という番組をよく見ております ^^
色んなことを科学的に調べて実証するという内容で、料理がテーマの回もよくあります。
そして今日、番組内であさりの砂抜きと酒蒸しの方法を紹介していました。
今までやっていた方法とちょっと違い、ちゃんと科学的に実証された方法が目からウロコ!
とても参考になったので、ブログにてご紹介します。
あさりの砂抜きの正しいやり方
まずは正しいあさりの砂抜きから。
今まで僕は、、、
- アサリを流水でこするように洗う
- ボウルに海水と同じ3%の塩水を作る
- そこにアサリを入れる
- 冷蔵庫で1時間ほど放置
という順番で砂抜きをしていました。
しかし、番組で紹介していた内容はちょっと違ったのです。
ちゃんとした理由とともに、やり方は以下の5つの順序です。
1.アサリを流水で【こすり洗い】する
まずは流水でアサリをこすりながら洗います。
こすり洗いをする2つの理由
1.アサリの表面についた汚れや雑菌(腸炎ビブリオ菌)を取り除くため
アサリの表面には、食中毒の原因となる腸炎ビブリオ菌が付着していることがあります。
薄く塩素の入った水道水の流水でこすり洗いすることで、ビブリオ菌をある程度殺菌することが出来ます。
あとは加熱処理すれば問題なく食べられますので、予防として洗っておいた方が好ましいです。
2.死んでいる貝を選別するため
また、アサリを洗うことで、死んでしまっている貝も取り除きやすくなります。
少し開いてしまって、水管がダラーンとだらしなく出てしまっているような貝はアウトなので、取り除いてしまいましょう。
水管が出ていても、軽くデコピンをして引っ込めたら、まだまだ元気な貝なので大丈夫です ^^
2.海水と同じ3%の塩水を用意する
次に海水と同じ濃度の塩水を用意します。
水道水に、3%分の塩を入れます。(100mlなら3g)
水道水をそのまま使ってしまっても問題ありませんが、時間に余裕があれば、ペットボトルに入れて一晩置きましょう。
カルキ抜きされるので、よりアサリにとって優しくなります。
また、潮干狩りの場合であれば、その場所の海水を持って帰ってくるのもOKです。
その場合、雑菌を取り除くために、砂抜きした後に流水で貝をこすり洗いして下さい。
海水と同じ濃度の塩水を使う理由
アサリを海中にいるのに近い環境にして、呼吸をさせて砂を吐かせるため
アサリは海中に生息して、その中で呼吸をしています。
その時に砂を吸ったり履いたりするので、出来るだけ同じ環境にしてあげると活発になるんですね。
塩分を含まない淡水ですと、アサリが弱ってしまいます。
逆に塩分が強すぎると、アサリの身が縮んでしまうこともあるので、程よい塩加減にしてあげて下さい。
3.平らな入れ物にあさりを並べて、塩水が浸るくらいまで入れる
僕は今までボウルを使っていたのですが、平らで少し深め(アサリが浸るくらい)のバットなどが理想的です。
平らなバットがない場合、ボウルの上にザルを置いて、底上げしてあげる形でもOKです。
あさりの表面が隠れる程度に、塩水が浸るくらい入れて下さい。
平らな入れ物で砂抜きをさせる2つの理由
1.アサリが均等に呼吸をしやすくするため
ボウルなどの容器にアサリを入れますと、どうしても上下にアサリが重なってしまいます。
そうすると、下のアサリが呼吸をしにくくなってしまうこともあるようです。
そのため、均等な高さに並べてあげた方がアサリは呼吸をしやすくなるんですね。
2.一度吐いた砂を、また吸い込まないようにするため
上下に重なりますと、上のアサリが吐いた砂を下のアサリが吸ってしまいます。
平らなバットであれば、そのまま砂は下に落ちた状態になりますが、ボウルだとその状態になってしまうんですね。
なので、ボウルを使う場合にザルをかませるのは、それを防ぐためです。
ザルがあれば、砂はザルの目から下に落ちていくので、アサリが再度砂を吸い込むことを防げます。
4.常温で保存して、新聞紙などを被せて暗くする
今まで冷蔵庫で砂抜きをさせていましたが、温度は常温で良いようです。
夏は暑くなるため、高温になる場所だけは避けましょう。
冬など気温が高くない時は、台所にそのまま置いた状態で、砂抜きさせて大丈夫です。
常温&暗くする理由
海中と同じ環境にして、アサリを活発にしてあげるため
海中と同じくらいの、約20度前後の温度がアサリは活発になります。
冷蔵庫に入れてしまいますと、寒さからアサリは休眠状態になってしまうそうです。
そのため、砂を吐きづらくなってしまうので、常温が好ましいようです。
また、アサリは砂の中に潜っているため、基本的には暗い場所を好みます。
そのために上に新聞紙などをかけて、暗い環境を作ってあげて下さい。
5.砂抜きの時間は、あさりによって異なる
今までは1時間位を目安にしていたのですが、アサリの状態によって砂抜きの時間も変わります。
- スーパーで購入したアサリは1時間程度
- 潮干狩りなどで獲ってきたアサリは3時間程度
を目安に砂抜きするのが良いようです。
砂抜きの時間が異なる理由
スーパーで売っているアサリは、一度砂抜きをしている場合が多いため
スーパーなどで販売しているアサリは、お店で一度砂抜きしている場合が多いそうです。
なので、一度砂抜きしているあさりは、1時間程度の処理で大丈夫。
潮干狩りで獲ってきたアサリなどは、その前に何の処理もしていないので、3時間ほどの砂抜き時間が必要です。
ただ、砂抜きしたかどうかの見分けはつきにくいです ^^;
なので時間に余裕があれば、3時間〜一晩かけて砂抜きした方が良いかもしれませんね。
あさりの旨味を増幅させる、砂抜きのテクニック
さて、あさりの旨味を倍増させるために、一つ裏技的なテクニックがあります!
それは、、、
塩水に0.1%の
【ハチミツ】を加えること
これをするだけで、あさりの旨味がグググッとアップするんです。
その理由はこちらです。
塩水にハチミツを加えると、旨味がアップする理由
平成21年9月、独立行政法人水産総合研究センターが「ブドウ糖を海水に入れるとアサリの旨味成分が増える」とプレスリリースを発表しています。
ブドウ糖がアサリの成長を促し、死亡するリスクを軽減させる、サプリ的な役割を果たしてくれるんですね。
「出荷前のアサリをブドウ糖添加海水に24時間浸漬すると、旨味成分であるコハク酸の体内含量が2.8倍(総有機酸含量も1.5倍)増加する」という記述もありました。
ブドウ糖は、アサリにとってかなりプラスになる栄養素なのです。
アサリの旨味成分であるコハク酸を始め、グルタミン酸やタウリンといった旨味や栄養分も増加することが、試験で証明されています。
ブドウ糖の代用としてハチミツが利用可能
ブドウ糖はなかなか家庭にはありませんが、そこはハチミツで代用が可能です。
砂抜きをする際に塩水を用意しますが、そこに0.1%のハチミツを加えればOK。
0.1%を計るのは面倒なので、ほんの一滴加えれば大丈夫です。
番組内でも取り上げられていましたが、劇的にあさりの旨味がアップするので、この一手間はぜひかけておきたいところですね。
アサリ以外にも、シジミなどの砂抜きにも効果があるようです。
あさりの砂抜きの正しいやり方と裏技のまとめ
やり方をまとめますと、、、
- アサリを流水でこすり洗いする
- 海水と同じ3%の塩水を用意する
- 平らな入れ物にあさりを並べて、海水をかぶるくらい入れる
- 常温で保存して、新聞紙などを被せて暗くする
- 砂抜きの時間は、あさりによって異なる
という順番です。
そして、ほんの一滴のハチミツを塩水に加えることで、アサリの旨味を劇的にアップさせることができます。
それぞれ、ちゃんとした理由があるんですね。
ぜひ、食べた時にジャリっとしないように、上手に砂抜きをしてみて下さい ^^
あさりの酒蒸しを作ってみよう!
さて、砂抜きをしたアサリを美味しく食べる方法の一つといえば、、、
やはり、酒蒸し(蒸し焼き)ですよね ^^
料理酒や日本酒を使うのはもちろん、白ワインを使うのも美味しいですよね。
最悪、お酒がない場合はお水で作るのもアリ 笑
アサリの出汁と風味を味わうのにシンプルでお手軽な料理です。
あさりの酒蒸しの作り方とレシピ
それでは、まずは基本的な作り方から。
そして、基本を知りましたら、劇的にあさりの酒蒸しを美味しくする裏技があります!
ぜひ両方ともお試し下さい ^^
あさりの酒蒸し 材料
- あさり 適量
- お酒 適量
お酒はあさりが1/3程度浸るくらいで大丈夫です。
お酒の代わりに、白ワインや水でもOK。
アサリの塩分で塩味が付きますので、塩はお好みで足して下さい。
あさりの酒蒸し 作り方
作り方はとっても簡単です。
砂抜きしたあさりさえあれば、ものの5分くらいで完成しますよ。
1.鍋にあさりとお酒を入れて、フタをして中火にかける
まずは手鍋などにアサリを並べて、お酒をかけます。
お酒の量ですが、アサリが1/3浸る程度で大丈夫です。
あまり入れすぎると、アルコールが飛び切らないこともありますのでほどほどに 笑
2.沸騰してきたら、鍋を軽く揺すって火を通す
お酒が沸騰してきましたら、手鍋を軽く揺すって均等に火を通します。
徐々にパカパカとアサリの貝殻が開いてきますので、それが出来上がりの合図です。
3.あさりが全て開いたら完成
全部の貝が開いたら完成です。
少し味見をして、ちょっと薄いようであれば軽く塩を足して下さい。
お皿に盛り付けて、汁と身を一緒に味わってみて下さい ^^
アサリの酒蒸しを、さらに美味しくする方法
さて、基本的な作り方をマスターしましたら、一手間かけてみましょう!
アサリの酒蒸しをもっと美味しくする方法をご紹介します ^^
風味付けに、醤油やバターを加える
ちょっとした風味付けに、醤油やバターを入れるのがオススメ。
白だしなんかも美味しく仕上がりますよ。
ただ、あさりから塩気が出るので、余分に塩分を足しすぎるとしょっぱくなってしまうので注意が必要です。
にんにくを少し加える
にんにくを加えることで、食欲がそそる美味しそうな風味がアップします。
また、にんにく自体にも旨味がありますので、貝の旨味と合わさって更に美味しくなります。
酒蒸しにした後、冷蔵庫入れて冷ましても美味しいおつまみになりますので、お手軽な一品料理としても良いですよ。
三つ葉・小ねぎ・パセリなど、仕上がりに彩りを加える
出来上がりで盛り付けた後、酒蒸しに彩りを加えてあげると、見た目も華やかになります。
全体的に茶色い料理なので、緑や赤が入ると映えますよね。
日本酒で作った場合は三つ葉や小ねぎ、白ワインで作った場合はパセリなど、それぞれにあった彩りを加えると良いです。
また、ちょっと辛くなってしまいますが、蒸し焼きにする際に輪切りの唐辛子を入れるのもおすすめです。
美味しいあさりの酒蒸しの作り方 まとめ
あさりの酒蒸しは短時間で作れる上に、素材の旨味が楽しめて、とっても美味しい料理です。
スーパーで安売りしている時などに買ってみて、ぜひ砂抜きから挑戦してみて下さい ^^
そして、砂抜きの際のハチミツは、本当に目からウロコな方法ですよね。
こちらも試す価値は存分にありますので、違いを比べてみて下さい!
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